まぁよくもこう毎日お寒ぅございますなぁ。でもまぁなんでございますか、寒いといっては文句を言い暑いと言っては文句を言うのが人間ってぇ生きもんなんでございましょうなぁ。
いやこんな口調になっちまいましたのもなんですかね、遊び仲間のあみ太郎と落語なんてぇもんを観にいってきたもんでね。すぐにひとさまの影響を受けちまう雪之介なもんでこうなっちまうのもしかたねーってぇ話しなんでございやすよ。
えー、このまま話しを進めてもようござんすがお読みになる方も読みにくかろうかてぇことでぇこの辺で。
ってことで話しを戻しますが、この日は銀座の博品館に
『喜多八膝栗毛 冬之声』を観に行って来ました。
落語って聴くっていうのかしら観るっていうのかしら。
このポスターをみるだけでもひと癖ありそうというかどこかおちょくってるというか。
座席はありがたいことにまたもや前方のど真ん中。
そしてまずは林家はな平さんで『鮑のし』。
面白かったです。はな平さん、昨年に二つ目に昇進したばかりということで、自分の知名度はいかに、ググッてみたそうですが、「はな平 面白い」に絞ったら2件しかヒットしなかったとか。嘘だかホントだかだけど、これで3件になるかな!?
そして待ってました柳家喜多八さん、やる気なさそうに登場です。
演目は『弥次郎』。
もうほら吹き話のあれこれが面白い。
喜多八さんの話って結構言葉の繰り返しが多いんだけど、それが大きくなて行ったり、小さくなっていったり、と思うと急に大声でバシっとだったりで惹きつけられます。
弥次郎が終わり「あ~しんどい」、という感じで背中を丸めて舞台をはける。
これで仲入りかな、と思ったけど、幕は下りぬまま。
しばらくするとまた登場。
ご自分の学生時分の寮生活の話から入ったのは『味噌蔵』。
ケチ主人が出かけている間の奉公人たちの宴会ぶりがもう素晴らしい。喜多八さんは「だらしない酔っぱらいの話」が巧いそうだが、本当にその通り。もう、もう場内大爆笑。
そしてこの人は本当に人の演じ分けや場面展開が見事なので時代劇大好きな私には、もうその家の造りから町の様子から歩いている人まで全部頭の中に出来上がってしまうの。『味噌蔵』は喜多八さんが得意とする演目だそう。納得です。
そして仲入り後は花島世津子さんの奇術。
この型も以前拝見したことがあるけど、ちょっとカワイさもあって実は押しの強さもあるおばちゃんが何気なくマジックをしていく感じなんだけど、絶妙の間と何気ないようでいて凄い実は「どうして?どうして?」のマジックで大拍手。
そしてまた喜多八さんの登場で『五人廻し』。
廓屋での5人の客が出てくるのだけど、各部屋を周りながら各客に代わって行く様がスムーズだし演じ分けが見事。しかもたたみかける様な語り口。ちんまりと座っていた喜多八さんが大きく見えたり、怪しい優男になったりと、役者さんが何人もいるよう。「この人の頭の中ってどうなっているんだろう。」なんても思ったり。
喜多八さんの話す世界にすっぽり入りこんでしまった。
通の方々は笑いをためて来たぞ来たぞ、って感じでオチでどっかーんと笑うのかもしれないけど、私などちょっとしたことでも「く、くくくっ。」と笑いが続いたうえに手を叩いて涙流しながらの大笑いよ。
こうして喜多八さんの独演会も終わり、あみ太郎ちゃんと「天才だよね!」「すっごい!」。と絶賛。博品館の階段を降りながらも(エレベーターだと混むので)、思い出し笑いのしっぱなし。
まさに名人芸!しかも、喜多八さんって彫の深いいい顔をしてるんですよ。しばらくほれ込みそうです♪
さて散々笑いながらのあみ太郎と雪之介。このまま帰るはずもなく、まだ興奮状態にあるので静かな店じゃなくゲタゲタできる店に行こうね、とあみ太郎行きつけの店に電話を入れ2人は入れるということで到着すると「カウンターへどうぞ。」と座ってみれば、すでにいつも飲んでいるワインボトルが置いてあるところがさすがのあみ太郎はん。
でも先ずはビールで乾杯ね!あー、美味い!
惹きつけられる落語ってものすごく集中して聴いているし観ちゃうしで結構体力を使ったような感じがあって、スポーツ後のような爽やかさ。もちろんその後ワインもいただき、うわ、もう終電が近い!
ではこのへんでお勘定願いましょう。ということにあいなり、あたしゃあみ太郎はんにお金を渡してちょいと厠へ。そして席に戻ればもうつり銭も置いてあり、ほな預けておいた羽織をけーしてもらってかえりまひょか?というとき。
店の番頭はんが丁寧ながらも「お客さん、お代をはらわずにお帰りになさいますのはこまりますです、はい。」と。
するてぇとなにかい、あたしらが食い逃げしようとしてるとでもいいなさるんで?馬鹿いっちゃーいけねぇーよ。こちとらさっきお勘定をすましてんだい、ほらほらこの通り受けとり証まであるんでい!どうだい、こうなったら話のわかるもん呼んでもらおうじゃないか!
いえいえ、、お客様、両替はさせていただきましたが、お代の方はまだにございます…。
あっ…。
あみ太郎はん、お金を払う時に先ずお金を両替して私へのおつりを作っておいてくれたのだけど、その時にもう支払いもしたと思いこんじゃってたのね。
もちろん上の話は脚色でお店の方はとてもそのことを丁寧に伝えてくれて初めは?マークだったこちらも気がついたからよかったけど、常連さんのお客さんが「支払った。」と自信をもって言いきってるって困っただろうなぁ。
お店を出る時にはお店の方と私達で「失礼いたしました。」「いえ、こちらこそ失礼いたしました。」と謝り合い。
ま、落語の後だし、こんなオチもあるってぇ事ですな。
また二人大笑いしましたとさ!
ちゃんちゃん♪
それにしても喜多八つぁん、素晴らしくよかったでございやす♪